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夢の話2

昨日、車に乗ったらカーナビが「今日は初夢の日です」と言っていたので気になってwikipediaで調べてみたら、だいたい元日から1月3日の間に見る夢を初夢というらしく、大晦日から元日にかけて見る夢というものではないらしいですね(*初夢という言葉の使い方としては主流ではないという意味で明確に間違いというものでもなさそうだけど)。

そんなわけで、新年早々阿呆のような夢を見ておいて更に外すのが自分らしいというか何というか。

平日とは違って自主規制で定時に帰宅しているので、ぽつぽつ撮り溜めていたTVなどを観ています。その中で、BSプレミアムで放送していた「Sound of Brazil」が面白かった。小野リサ、ヤマンドゥ・コスタ、ギンガの3人のライブにブラジル音楽の歴史が織り込まれるという構成だったのですが、色々勉強できてためになりました。面白かった。

小野リサのライブにアントニオ・カルロス・ジョビンの息子と孫のパウロ・ジョビンとダニエル・ジョビンが出ていたのですが、パウロ・ジョビンはジョビンにそっくりだなあと思いました。眼鏡かけてるだけ?ダニエルはちょっとタランティーノ似。

で、そんなパウロ・ジョビンと小野リサの「Águas de Março(3月の水)」を聴いていると当然エリス・レジーナとジョビンの名演を連想させるわけで。エリスとジョビンのリラックスした掛け合いの中でエリスがちょっと笑ってしまうあたりの多幸感というかな、美味しい日本酒とカラスミで一杯やっている時にしみじみと感じる幸福というか(日本酒も飲めないしカラスミも食わんから知らんけど)を若い頃に初めて聴いた時は結構衝撃でした。

…余談になりますが「3月の水」って雪解け水の清涼なイメージだったのですが、南半球だからどちらかと言えば夏の終わりの感じなのか?としばらく経ってから気が付いた。

この曲の解説時にジョビンが住んでいた別荘の映像が流れていました。「3月の水」の完成時(…だったと思う。ストロングゼロに完全ノックアウトされながら観ていたから記憶が曖昧だけど)にジョビンが植樹した木が映っていたのですが、ものすごく巨大に成長していて私も感慨深かったです。植えた当時を知らんからあくまで想像から生じた感傷ですが。飲んでたしね。

というのも、去年は自分が子供のころから慣れ親しんだ里山や田んぼがいくつも造成されるのを見て思うところが色々あったからです。防風林も最近はどんどん伐採されていて、妙にすっきりしてしまったあちこちの景色を見るとちょっと寂しく思ったりもします。子供の頃、祖母の家に行くと防風林から落ちてきた杉の枯れ葉を使って竈や風呂の火を起こしていた記憶があって、薄暗い台所でパチパチと乾いた音を立てる火の音の心地よさ、火のゆらめく感じを今でもよく覚えています。ああいう暗さももはやどこにもなくなってしまいましたね。

でも、あそこには確かに「生きる」という生活の実感があったな。

ちょっと前から、Landscapesでノベルティとしてつけている缶バッジとは別に何かの植物の種をつけたらどうかなあとぼんやりと思っていました。”ジョビンの木”のように巨大になり過ぎるとそれはそれで別の問題が生じちゃいますが、なにかこう一輪挿しの花瓶程度の大きさで育つようなやつを。テーブルの上でも玄関の隅でも、なにか植物があってその成長を眺めることができるというのは私としては幸せな時間の使い方だと思うし、それを植えた人の「何が生えてくるんだろう?」という顔を想像するのは何より私にとってワクワクすることだからです(エゴイスト!)。

もっとも●栽培が簡単で●場所をとらずに水で成長して●しかも丈夫となると「豆苗」くらいしか私には思いつかないのが難点なのですが…。

いつか実現できるといいな。

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