サコッシュ / サンプル作製 Take1
サンプル(Take1)です。
使用する素材はバリスターナイロンです。
サコッシュは比較的簡素な造りであることが多いですが、だからこそ生地によって仕上がりが大きく左右されます。特に作ろうとするサイズが小さいと、印象として子供っぽく仕上がりすぎてしまう懸念があるのでものづくりの方向性として無骨な生地でバランスを取りたいわけです。
ただ、キャンバス地のようなナチュラル素材の持つ粗野感とはこの場合とニュアンスが異なるというか、現状わたしが思っているものとは違います。
工業的なイメージを取り入れたいわけです。作ろうとしているサイズ感や作りである程度の「軽さ」があるので、無機質で重めの素材を持ってきた方が道具としてのトータルの完成度が増す上に、使い込んだ場合のヤレを考慮するとバリスターナイロンのハリや凹凸感の変化が面白いのではないかと。
こういうイメージの言語化って難しいですね。口上はともかく、早速作ってみましょう。
うん…。普通のサコッシュですね。サイズはW29×H20.5×D1(cm)です。
現状の修正点を考えてみたいと思います。
1) アクセス性を考慮して開口部をボタンにしてみましたが、開閉を繰り返すとこの作業が思いのほか面倒。
2) フロントにスマホなどを入れるためのポケットを2つ付けてみましたが、荷物が落ちる可能性が気になる。
使用に伴う所感や細かい修正以前に、ざっくりとこんな点が気になりました。まずはここを修正しないことにはスタート地点にまだ立てないわけですね。
道具として考えた場合に、サコッシュはショルダーバッグとはフォーマットが似ていても使い方は大幅に異なると思います。ショルダーよりも機動性重視で必要最低限の荷物の持ち運びと取り出しやすさにパラメーターが振られている、という感じです。
現状の問題を私なりに一言で言うと「道具としての機動性と堅牢性が競合している」という表現になります。
(K)